• システム建築で最も多い用途

  一般的に大空間のある建物を建てようとすると、非常に頑強な構造が必要となり、工期もコストも膨大になります。一方システム建築は部材から設計まですべて標準化されているため、従来工法に比べ短工期かつ低コストで大空間のある建物を建設することが可能です。
  
  標準化というのが大きな特徴なので、シンプルな形の一階建てに最も向いており、装飾や機能性が最低限の建物に採用されることが多いです。もちろん内装や機能をプラスすることもできますが、それらは従来工法と同様の手法を用いるので、単純にその分の工期やコストもアップ。これらの理由から、システム建築が最も価値を発揮するのは、シンプルな倉庫や工場だと言えます。
  
  ただ、近年は物流量の増加を背景に、倉庫が大型化する傾向に。このため倉庫は従来工法での建設も多く、システム建築が採用されるのは工場がメインになりつつあります。また、もう一つのトレンドとして、システム建築が普及するにつれ、倉庫や工場以外の用途での採用も増えつつあるという傾向も。そこでここからは、倉庫や工場以外でシステム建築を採用した代表的な事例をご紹介します。

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  事例1：スポーツ施設

  大空間を必要とする建物の代表例として、スポーツ施設があります。スポーツ施設には体育館やジムなどさまざまな種類がありますが、システム建築としておすすめなのはフットサルコートや屋外テニスコート。シンプルな用途で機能性もそれほど必要ないため、システム建築のメリットが十分に生かせるケースが多いです。
  
  一方、特殊な用途での採用もあります。例えばアイススケートリンク。こちらの記事「抑えるべきはランニングコスト。システム建築ならそれができる」でご紹介している株式会社パティネレジャーは、システム建築でアイスアリーナを建設しています。採用されたJFEシビルのシステム建築は、外気温の影響を受けにくく湿度管理もしやすいため、ランニングコストがかかるアイススケートを運営するにあたり最適の工法とのこと。シンプルな用途だけでなく、こういった機能性の求められる建物においても、システム建築の特徴が活かされています。

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  事例2：倉庫型スーパーマーケット

  近年日本でも増加しているのが、倉庫型のスーパーやドラッグストア。とにかく広い建物内に所狭しと商品が陳列され、低価格でバラエティーに富んだラインナップが大人気です。従来の店舗より倉庫に近いため、シンプルな機能や装飾なのが特徴で、それがシステム建築と親和性がある理由です。
  
  ただ、店舗エリアとは別に事務所や更衣室などのスペースを設けたい場合は、従来工法で部屋を区切ったり、二階建てなどにする必要があります。

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  事例3：自動車ディーラー

  自動車のショールームやディーラーは、多くの自動車を店内に展示するため、空間や高さが必要。システム建築の柱が少ない構造は、自動車の陳列にピッタリです。これまでも多くの自動車ディーラーで採用されています。
  
  一般的な自動車ディーラーの店舗は、壁面の一部がガラス張りになっている場合が多いため、基本的なシステム建築に加えて従来工法での施工が必要となります。また、そのままでは鉄骨構造がむき出しなので、店舗としてデザイン性を求める場合は、内装が必要となります。

• 自由度が高いシステム建築ならメタルビル

  以上のように、倉庫や工場以外にもさまざまな用途で採用されているシステム建築。基本的にはシンプルな形状、機能の建物に向いている工法なので、単一用途に最適であると考えられています。このため、ベースはシステム建築を採用したうえで、さらに階数を増やしたり、デザイン性や機能性を高める希望がある場合は、依頼する業者に相談が必要となります。というのも、施工側としてはシステム建築のメリットを最大限に活用いただきたいため、従来工法との組み合わせでシステム建築のメリットが低減するのを敬遠されるケースもあるためです。
  
  もし基本的なシステム建築に加え、デザイン性や機能性を用途に合わせて追加したい場合は、JFEシビルのシステム建築「メタルビル」がおすすめです。メタルビルはスポーツ施設でご紹介したアイスアリーナのように、特殊な用途でのアレンジが可能。一般的なシステム建築に比べて自由度が高く、システム建築と従来工法を組み合わせてご希望を実現します。
  
  アイスアリーナ以外にも、こちらの事例紹介でさまざまなシステム建築の建物をご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

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